小学生の頃飼っていた鶏『ピヨ』を手放して以来、小さな守るべきものが来た事は
それぞれが自分の時間を持ち、会話が途切れがちになっていた我が家の潤滑剤でした。
ミイの話をきっかけに、話が弾むようになりました。
1日の大半を母とミイとで過ごします。
動物が苦手な母は食事の世話だけで精一杯。そんな母がミイを触れるようになりました。
触ってみると、暖かい・柔らかい・気持ちいい。ミイが5ヶ月ぐらいの頃ちょっと細身の
ミイを抱き上げてみました。ミイは抱かれ心地が悪いのか、ジタバタ・・・。
初めて抱いた猫にジタバタされては、それ以上抱いていられない母。仕方なくミイを放すと
飛んで逃げるミイ。が、ふと立ち止まり母の元に戻ってくる。「???」
するといきなり、猫パンチ2連打炸裂!後は脱兎のごとく走り去る。
無理に取り繕って、抱いたのが気に入らなかったんでしょうね。
大笑いしながら、話してくれた母。けしてそれで猫を嫌いになることは無く
むしろ愛しさが自然に出てきた。と言っていました。猫って不思議ですね。
彼女が家に来た頃、猫の飼い方の本を購入し猫について私なりに勉強したつもりでした。
どの本にも、猫が自由に行き来できるよう、専用のドアを作ってあげましょう。
と、ねこは外で自由に遊ばせるものだと疑いも無く信じていました。
ところが、何時までたっても深夜日付が変わっても帰ってこない。次の日も帰ってこない。
家族皆で探し回りましたが、どこにも居ません。そしてまた次の日、
家の近くの川沿いの道幅の狭い道路の端で、冷たくなっているミイを父が見つけたのです。
悲しかった、外傷は無く死後硬直で固まった体を抱きしめ、半分開いたままの目を見つめ
最後にミイは何を見たのだろう?怖かった?痛かった?「ごめんね。ミイ」
次の日斎場にてミイのお葬式をしました。好きだったカリカリや玩具も一緒にお棺に入れました。
骨拾いの時に係員さんが、頭蓋骨が粉々になっていますね。
車にあてられ即死だったでしょうね。苦しんではいませんよ。
ミイが教えてくれた事、猫の優しさ、柔らかさ、心地よさと不思議な力、それから
猫を家族にするのなら完全室内飼いの必須条件
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