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■犬・猫のCT検査について

当院のCT]機について
Toshiba Asteion super4
 当院で導入したのは東芝製Asteion super4というCT機です。
 この機種は「ヘリカル」、「4列」、「0.5mmスライス」という特色があります。
 CT機にはノンヘリカル機とヘリカル機に大きく分けられます。近年普及しているCT機のほとんどがヘリカル機であり、ノンヘリカル機に比べ撮影時間がかなり短縮されるのが特徴です。撮影時間を短縮することで患者の負担を軽くすることができます。
 また4列とういのは検出器の数を表します。この数も多ければ多いほど撮影時間が短縮できます。2009年5月現在、小動物領域で最も列数の多いCT機を所有しているのが大阪のネオベッツVRセンターの64列です。当院のCT機は4列ですからネオベッツさんと比べるとかなり数が少なくなりますが、ワンちゃんネコちゃんが撮影の対象であれば十分な診断能力を発揮します。。
 スライス厚というのはどのくらい細かく撮影できるかということで、現在のところ0.5mmスライスを実現しているのは東芝製CT機だけのようです。当院のCT機スライス厚は世界トップの0.5mmであり人に比べて小さな動物の小さな病変を検出することが可能です。

動物と人との違い
CT撮影には全身麻酔が必要です
 動物のCT撮影では全身麻酔が必要です。
 人の場合は「動かないでください」と言えばじっとしてくれますし、「呼吸を止めてください」といえば呼吸を止めてくれます。ですがワンちゃんやネコちゃんでそれは無理というもの。安全で確実な撮影の為に当院では全身麻酔下でCT撮影を行っています。麻酔はイソフルレンという薬剤を用いた吸入麻酔という方法です。CT撮影では全身麻酔手術の経験豊富な獣医師が必ず付き添っています。痛みを伴わないCT検査において麻酔事故が起こることは非常にまれであり、これまでの経験では0.5%以下のリスクですが、念のためCT検査の前には獣医師による診察と血液検査やレントゲン検査による健康チェックを行う必要がありますのでご理解ください。

内容によって料金は異なります
 料 金
 当院におけるCT検査料金は、患者の体重、造影剤検査の有無によってことなります。また多くの疾患ではCT撮影だけすれば診断がつくというものでもありませんのでCT撮影と同時に各種検査を実施します。この場合別料金となりますのでご了承ください。詳しくはCT撮影の前に担当医へお尋ねください。
 CTでしか診断できない病気があります。原因の分らなかった病気を発見することで治すことができるかもしれません。CT検査が必要なのかどうか、慎重に判断いたします。

<例>
・体重30kgの大型犬。脳症状があり、頭部の撮影を行った。
  基本料金40,000円+造影検査15,000円+脳脊髄液検査5,500円=60,500円
・椎間板ヘルニアを疑うミニチュアダックスフンド
  基本料金35,000円+脊髄造影検査10,000円=45,000円
          *上記は一例であり、体重や追加検査などによってそれぞれに異なります



CT検査で何が分るのか
X線を用いて内部構造を調べる装置です
 CTではレントゲン写真と同じくX線をもちいて身体の内部構造を調べることができます。
 従来のCTでは白黒の横断面写真しか見ることができず、かなりの専門知識とトレーニングをしなくては理解が難しいものでした。現在のCT画像というのはワークステーションをもちいた3D画像を構築することによって一般の方でも理解しやすくなりました。こういった画像による理解はクライアントエデュケーションには欠かせません。
 右の写真は当院スタッフが所有するCDプレーヤーです。これをCT撮影した画像が下段です。スピーカーや電池の位置、配腺まではっきりと写っています。こういった画像では特別な知識がなくてもこのCDプレーヤーの中身を把握することができます。動物の体も同じで内部構造をはっきりと写し出し、診断、治療に役立てます。
 

CTでおなかの中のこともこんなにはっきり分かります
健康な犬の腹部CT画像
 右の画像は健康な動物のCT画像です。この画像は身体を輪切りにした「横断面像」と呼ばれるCTの基本画像です。もともとCT画像というのはグレースケール(白黒)の画像です。横断面像は全ての画像診断の元になるため非常に重要で、ほとんどの症例でCT診断はこの横断面像で行っています。
 横断面像では、腎臓や脾臓といった腹部臓器だけでなく背骨やその周囲の筋肉、太い血管などもはっきりと映し出されています。また大きな臓器だけでなく臓器の中に走っている血管の太さや本数まで見えています。これだけの情報量を把握するのはこれまでは手術して直接眼で見てみないと分からないことでした。
 「試験開腹」というのをご存知ですか?試験開腹というのは「おなかの中のことはおなかを開けてみないと分からないからとりあえず手術しましょう」という手術です。ですが手術前にCTを撮影すればおなかの中のことははっきりします。CTを導入してから当院では「試験開腹」というのをほとんどしなくなりました。
 

<腹部の横断面像>


3D-CTを用いて家族に説明しています
3D-CTによる画像描出
 CT診断は横断面像で行うのですが、横断面像は読影訓練を受けた獣医師でなければ判断できない専門的な画像です。横断面像で家族に病気を説明していた頃、獣医師と家族との意思疎通が難しいと感じていました。そこで登場したのが前述した「ワークステーション」です。ワークステーションを用いることでCT画像が実物を見ているような画像に生まれ変わります。今回ご紹介するのは健康なワンちゃんの3D画像です。横断面像ではイメージしにくい腹部も3Dにするとこんなに分かりやすくなります。まるで手術の時に我々が眼にしている動物の身体そのものです。
 当院ではCT撮影した全ての家族に対して3D-CT像を用いて説明しています。獣医師だけではなく家族にも病気のことを理解してもらうことが重要だと考えています。


<腹部3D-CT像>

     

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