マジック・ファーム
(Magic Farm)

★現象
☆リベート…ペンを振ると、何かが入っている音がします。キャップをあけると、中から三枚ほどコインが現れます。ペンとコインを調べてもらったあと、またコインをペンの中に入れてしまいます。
☆ダズル・アクト…カードをファンして、観客に好きなカードを一枚覚えてもらいます。演者はデックから一枚のカードを取り除き、これを胸ポケットに入れます。そして覚えたそのカードが何か尋ねると、ずばり観客の覚えたカードです。そのカードを胸ポケットに入れたまま、さらに一枚のカードを選んでもらいます。胸ポケットのカードを観客にわたし、デックの好きなところに差し込んでもらい、選んでもらったカードを当てようとしますが、失敗します。しかし、演者は胸ポケットから一枚のカードを出し…

☆メモリー・テスト…観客の記憶力のテストをします。最初に二枚のジョーカーを取り除いてポケットに入れます。観客はスペードのＡを持たされたように感じますが、なぜかハートのＡを持っています。さらに、二枚のＡを持っていたはずなのに、なぜかジョーカーを持たされています。
☆シンパセティック・コイン…マットの下にコインを入れますが、なぜかマットの上のカードの下にコインが現れます。カードのかわりに観客の手を借りると、最後のコインは観客の指の間からあらわれます。

☆カラー・チェンジング・デック…トライアンフ＆カラーチェンジングデック現象です。観客に一枚のカードを選んでもらったあと、そのカードをデックに戻し、裏表をまぜてシャッフルします。完全に混ざっているのを確認したあと、デックを広げると、観客の選んだカードだけが表向きになっています。さらに、そのカードの裏の色を確認したあと、おまじないをかけると、デックの裏の色がすべて変わってしまいます。
☆ライアーズ・ポーカー…五人の観客に一枚ずつカードを覚えてもらいます。演者は観客が嘘をつきおおせたらチップをあげる、と言ってそれぞれの観客の前にカードを置き、チップをかけます。そして、観客の一人ひとりに覚えたカードを言ってもらい、カードを開けていくと、すべて的中します。

☆ストリキング・バニッシュ…テクニック解説です。左手の手のひらにおいたコインを、右手にもったワンドで叩いておまじないをかけると消えてしまいます。左手は終始開いたままです。

☆ＤＶＤ特典…ＦＩＳＭリスボン大会にいたるまでのWilliamson師の模様（５〜８）を収録しています。 さらに、大会の会期中の様子もあります。
マジックというよりはコミカルなプロモーションビデオです。楽しいです。

★解説
　David Williamson師の名作レクチャーＤＶＤです。
「Sleight of Dave」シリーズとは違い、あらたに取り直したものです。

「 ダズル・アクト」は難易度がそれなりに高いマジックですが、その分効果は大変に高いでしょう。また、このトリックで使っているテクニック（それなりに使用頻度の高いものですが）は勉強になります。

「メモリー・テスト」もそれなりに難易度が高いですが、面白いです。
ただ、この手のマジックは観客が混乱することがあるので、マジックを見慣れている人にやらないと辛いかもしれません。
わたしが非手品人だったら途中で混乱してます。

「シンパセティック・コイン」は、クロースアップマットではなく、テーブルクロスのような布で演じます。
適当な布を用意してやってもいいでしょうが、テーブルクロスがあるようなレストランで演じると効果的です。

「カラー・チェンジング・デック」はすばらしい、の一言です。
ただ、これも結構難しいです。マジックを始めたばかりの人にはおすすめしません。

「ストリキング・バニッシュ」は応用範囲の広いテクニックです。
以前、カップ＆ボールを演じているshanlaさんが使っていらっしゃるのを見たことがあります。

全般に、それなりに難易度が高いです。
カードやコインをまったく触ったことがない人には勧められません。
が、基礎的な技法（カードのコントロール、パーム等々）をマスターしている人であれば、手順を追うことは可能だと思います。
上手く演じられるかどうかはまた別の次元の話ですが。

2004.12.18

★価格帯

ＤＶＤ

★評価