日時

2002年 2月10日(日)

場所

岐阜県
  美濃市(JCC1907)  PM85KP

参加者

JP2GUL 高沼さん
JG3DOR 河端さん
JM2DNO 杉山さん
JH0IXE 相宮さん
到着順に掲載

移動ミーティング本編

「耐寒」移動運用ミーティング

 美濃市片知渓谷で、JP2GUL高沼さん主催の移動運用ミーティングがあり、私も張り切って参加してきました。

 会社が終わるのが遅くなり、出発が深夜になってしまいました。5,6日前から風邪気味で鼻をズルズルさせながら夕食と風呂をそそくさと済まして出発しました。
 自宅を出発してから、一番乗り予告をされていた主催の高沼さんが、何処かで声を出していないか運転しながら430FMと144SSBをスキャンしながら進みました。名古屋市を過ぎてすぐあたりの頃、430FMで交信することが出来ました。
 うっすら雪が残る会場に朝2時頃到着すると、高沼さんは430FM道案内が出来るように傍受をされていました。高沼さんが岐阜県内まで来ていたJG3DOR河端さんを誘導する声を車載機IC706Gで聞きながらシュラフに潜り込みました。

 目が覚めるとすっかり明るくなっていました。JG3DOR河端さんと、JM2DNO杉山さんはすでに到着しており、杉山さんは車載機とモービルホイップで7メガの運用中でした。

食べて喋ってCQCQ

 身を切るような寒さの中、眠い目をこすりながら7メガでの運用準備を行いました。ノロノロと30分程かけて、12mポールにZEPPを張りました。この季節の朝はアンテナ設営が辛いです。

 テーマが「耐寒」ということで、河端さんの車のボンネットにリグやサプライを設置し、吹きさらしで運用する事になりました。オペレーターの近くには360Wのオイルヒーターを置きましたが、屋外で暖かくなる筈が無く、全く無意味でした。それでもみなさんは寒さで震えながらも元気にオペレートされておられました。

 みなさんが7メガでオペレートしている間の私はというと、高沼さんや急な仕事で来る事が出来なくなったJA2QAO鈴木さんの用意してくれたバーベキューを焼いては食べ焼いては食べして、コンロの火で暖まり、気が向いたらお茶を入れて飲んで、バーベキューコンロのお守りをしていました。そんな訳でマイクやパドルにはほとんど触らず過ごしました。ごちそうさまでした。

写真は凍えながら7メガSSBでオペレートする杉山さんです。

ベテランは凄い

 そうこうしているうちに、JH0IXE相宮さんが到着されました。今回はじめてお逢いする事が出来ました。

 見事な無線仕様1BOXカー「タウンエース4WD」は、あっという間にオペレートルームに変身しました。
 ギボシの付け外しで運用バンドを変える事が出来る自作ダイポールで、7〜28メガCWでの運用を楽しんでおられました。オペレートは古いPC98ノートを改造したものにコンテスト用ロギングソフト「Zlog」でおこない、ロギングも同時にされておられました。アンテナからオペレートまでじっくり眺める事が出来て、良い勉強が出来ました。

 過酷な運用を楽しんだ後は、バーベキューコンロを囲んで無線話で盛り上がりました。相宮さんが持ってきてくれたマトンは私には大ヒットで、マトンばっかりつまんでいました。焼き肉に、高沼さんが家で用意してきてくれたおでんが加わり、冷えきった体がずいぶん温まりました。美味しいものを食べながらの無線談義は最高です。

写真はオペレートするJH0IXE相宮さんです。
また移動運用ミーティング参加したいです。みなさんまたやりましょう。移動運用の広場に、ご感想書き込みしてやってくださいネ!


雪道アタック編

第2部は雪道アタック

 ミーティングを終え、会場のさらに進んだ先、武儀郡洞戸村にある高沼さんお気に入りポイントを紹介して貰うことになりました。会場までは除雪されているのですが、その先は4WDでなければ進めそうになく、高沼さんのテラノを先頭に、我が愛車ぶらきち(プラド)、相宮さんのタウンエースの順で進みました。
 林道に入ると雪深くなりましたが、雪道走行のベテラン高沼さんが前を走っている安心感で気が楽です。
 連絡用にスイッチを入れていたリグから、最後尾の相宮さんが先に進むのをあきらめるとの声が聞こえました。 このままバックで戻り帰路につくとの事で、雪道上でお別れの挨拶を交わしました。 「車を置いてこちらの車で先に行きませんか?」とお誘いしようと思いましたが、遠くからお越しだということもあり、お引き留めしませんでした。
 この少し後で「引き留めなくて正解だった」と、思う事になるのです。

 雪道を車体をガンガン揺らしながら進みました。途中1度はまりこみ、高沼さんに助けて貰いましたが、三叉路の広い峠に辿り着くことが出来ました。

アクシデント発生

 峠では、雪化粧したやまなみの写真を撮ったり、参加者のスナップをご機嫌で撮り、皆の無邪気な笑い声が山々に当たり返ってこだましていました。
 このすぐ後、地獄の様な出来事に遭うなどと知る由もなく...

 高沼さんのお気に入りの場所は、さらに先という事で先に進みました。しかしとてもとても雪深く、それまであった轍もなくなったため、バックで峠まで戻りました。
 無事に戻ったと思った瞬間、高沼さんのテラノが目の前ではまってしまいました。高沼さんのテラノを助けようとして車を寄せると、ブラキチもはまってしまいました。
 皆の協力と高沼さんのテクニックでテラノは抜け出すことが出来ました。ブラキチも何気なく操作しているうちに偶然抜け出すことが出来ました。しかし嬉しさのあまり運転操作を焦ってしまい、さらに深いところにはまってしまいました。
 ブラキチを助けるために、抜け出せたばかりのテラノが近くまで来てくれて引っぱり出そうとしてくれました。しかし上手くいかず、また二台ともはまってしまいました。2台共が2回目にはまってしまった時の脱力感は、文章ではちょっと表現出来ないです。

迷惑かけちゃいました

 はじめの脱出作業で皆くたくたになっており、雪も激しく降り出して再度の作業には耐えられないと判断し、車を置いて峠から徒歩で下る事にしました。歩いている間「けがが無くて良かった」と、良かった良かったと大声で語り合いながらトボトボと進みました。 会場に、杉山さんと河端さんの車を止めていて、到着した時には真っ暗でした。私は気が動転してしまってボーッとしていましたが、高沼さんがてきぱきとJAFに電話を入れてくれていました。JAFは少し待てば来てくれるとの事でしたが、夜間の危険な作業をさけて、翌日明るいうちに回収作業をすることになりました。翌日仕事のある私は、高沼さんにキーをお預けして、回収作業をお願いすることになりました。 回収作業についてはJP2GUL 高沼さんのページにて詳しく見ていただけます。ご覧になってください。 私と高沼さんは、杉山さんの車で自宅に送っていただく事になりました。
 杉山さんには随分な目に遭わせてしまった為、移動ミーティングに「次回からもう行かないよ」と、言われてしまうのではないかとヒヤヒヤしましたが、帰宅後の移動運用の広場で「また参加したいです」との書き込みを見て救われた気分になりました。どうも有り難う御座いました。

写真は雪に填る前で、填った後は写真を撮る余裕はありませんでした。HI 移動運用の広場で、ご感想お待ちしております

車両回収編

ぶらきちの引き取り

 ディーラーや高沼さんによると、デフギアというエンジン駆動力をタイヤに伝える途中にあるギアの歯が数本かけてしまっているとの事でした。
 大がかりな修理代になるということで、20万円前後の修理代を覚悟しました。

 本格4WD車はぶらきちがはじめてです。トランスファーレバーという見慣れないものがシフトレバーの脇に付いています。HH・HL・LLの3モードがあり、普段はHHで走行し、悪路になると切り替えて使うようです。雪道アタック時にはHLかLLのどちらかにしていました。
 修理中は手持ち無沙汰で不要なことを考えてしまうもので、このレバー操作を間違っていた為に壊れたのではなかろうかと、「雪道」「デフ」「トランスファーレバー」の単語でインタネット検索をして悶々とした日々を過ごしました。実のところ、このレバーの使用方法は全然わかっていなかったのです。今回この様な事になって、使用方法を理解出来ました。良い勉強が出来ました。

ご厚意に甘えて

 10日間のぶらきちと別れた生活は、寂しいものでしたが、以外と新鮮でもありました。通勤に利用している為、修理の間は嫁の軽自動車で送り迎えをして貰いました。仕事後、ブラキチに乗るとそれだけで自宅に帰り着いた様なリラックス感に満たされるのですが、どうも嫁さん運転の軽ではしっくりこないものです。
 16日には修理完了するとのことで、19日に関市のディーラーに行くことにしました。修理中は、高沼さんが何度となくブラキチの様子を見に行ってくれて安心しました。
 ディーラーまでの道のりは、公共交通での便がとても悪く「引き取り時には車で送ります」と、おっしゃっていただきました。厚かましいとは思いながらも、ご厚意に甘えて、名鉄新岐阜駅で待ち合わせ、そこから車で連れていって頂くことにしました。
 当日は「あの日」を思い出させる様に雪が降り、電車のダイヤも乱れていました。待ち合わせ時刻には何とか間に合いディーラーに向かいました。

鰻丼ごちそうさまでした

 ディーラー駐車場で、修理を終えてピカピカに洗車されたぶらきちが待っていました。修理代は思っていたよりも安くつきましたが、それでも小型HF機が買えるほどしました。
 ぶらきちを引き取った後「ウナギ食べましょうか?」とお誘いを受け、高沼さんの後をついて走りました。関市中心街にある老舗「辻屋」は、開店10分前でした。開店まで山の上でぐちゃぐちゃにしたままの車内を片付けました。そこそこ片付けたら良い具合にお腹も減ってきました。
 運ばれてきたうな丼は、炭火で香ばしく焼き上がった鰻は歯ごたえが良く、それでいてふんわりしておりました。普段ろくなものを食べていない私でさえ「これはうまい」とわかりました。 ウナギを口にしながらの無線話。雪中で同じ目にあったもの同士の不思議な連帯感を感じました。
 ウナギ屋で正座していたため、足がしびれてしまって、レジにダッシュするつもりが高沼さんに会計されてしまいました。ぶらきちでお世話になりっ放しで、おまけにウナギまでごちそうになってしまい、この大きな借りはなかなか返せそうにありません。有り難う御座いました。

いかがでしたか?移動運用の広場に、ご感想よろしくお願いいたします


JL3TOG 岩田こうじ