2×4材はどんな材料?
ホームセンターなどでは、いろいろな木材を販売している。店によって扱う材料に違いはあるが、2×4材ともSPF材とも呼ばれる木材は、どの店でも同じ規格で並んでいる。2×4材は軟らかい材料なので加工も楽で安価なので、技術科の「ものづくり」教材の材料として、とても適している。
1 2×4材(ツーバイフォー材)とは
ツーバイフォー材は本来、2×4工法と呼ばれるアメリカの建築工法に使われる主要製材のことである。サイズや樹種は様々であるが、基本となる木材の木口(断面)のサイズがおよそ2インチ×4インチ(正確には38×89mm)であるところから、ツーバイフォー材とよばれるようになった。
2×4工法とは、正式には枠組壁工法ともよばれ、日本の伝統的な軸組木造工法と対比されることも多い。軸組木造工法が筋カイや柱、梁などの「線材」で荷重を受けるのに対して、2×4工法とは、床や壁、屋根などの面で荷重を受ける工法である。2×4材とは、この面をつくる枠組みに多く使われる製材のことで、このことから枠組壁工法は2×4工法とよばれるようになった。
2 2×4材の樹種
よくホームセンターで2×4材売場で「SPF」という文字を見る。2×4材の樹種の多くは、「SPF」とよばれているものである。ところでSPFとは、S=スプルース(トウヒ)、P=パイン(松)、F=ファー(モミ)の略で頭文字を取ったものである。つまりは白っぽい松の仲間の木という意味である。
カナダのブリティッシュ・コロンビア州から来たものが多く、木目が通って、白くて加工しやすいのが特徴である。このSPFは、表面が白いことから、アメリカではホワイトウッドともよばれる。
これに対して、表面が赤みかかった2×4材の代表的なものが、ウエスタン・レッドシダーやレッドウッドである。SPFに比べ高価であるが、防水性や防腐・防虫効果にすぐれており、デッキやガーデン家具に使われている。
3 2×4材の長所と短所
2×4材の長所は、
これに対し短所は、
4 2×4材のサイズ
2×4は「ツーバイフォー」と読む。計算式ではない。しかも単位はインチで、基本材の2×4材は、木口の厚さが2インチ、幅が4インチのものをいう。
1インチは25.4mmであるから、2インチは、50.8mm、4インチは101.6mmになるはずである。
しかし、実際の寸法は、厚さが約1.5インチ=38mm、幅が約3.5インチ=89mmであり、小数点以下を切り上げてよんでいる。
これは、2×4材を製材後にプレーナー仕上げをすると、1/2インチずつ小さくなるためで、仕上げ加工された2×4材の寸法は、38mm×89mmとなる。
2×4材は、この基本サイズのほかに、
2×6(ツーバイシックス)、2×8(ツーバイエイト)、2×10(ツーバイテン)、4×4(フォーバイフォー)、1×4
(ワンバイフォー)、などが日本で多く流通している。
また、材の長さもさまざまで、基本的にフィート(ft)で表示されている。
6ft=1830mm、8ft=2440mm、10ft=3048mm、12ft=3650mm、が長さとしては一般的である。
5 2×4材の選び方
2×4材は本来、構造材であるため、家具の素材としての質を求めるのは難しい。
ホームセンターなどでは、いちいち選別せずに入荷した分を並べているので、その中には、大きな節があったり、ヤニがでていたり、傷がついていることもある。
また、製作に差し支えのない程度の歪み・ねじれなら良いが、中には極端に歪み・ねじれが生じている材が混じっている場合があるので、購入時にはできるだけ自分の目で見て少しでも歪み・ねじれや節の少ない材料を選びたい。
選び方と留意点は次のようである。
○まっすぐなものを選ぶ
一本を取りだして片方のこぐちを目に近づけ、もう一方のこぐちの方を透かして見ると、曲がりがわかる。同じ見方でねじれもわかる。
買うときから、曲がっているものを選ばない方がよい。
○節が大きいもの、傷があるものを避ける
当然、傷のあるものは避ける。節も大きくて割れているものや、節が抜けているものも使いにくいので避ける。
○年輪の細かいものを選ぶ
こぐちを見て、年輪の間隔が細かい(狭い)ものを選ぶ。これはノミなどによる細工がしやすいためで、ただ切って使うだけなら目が粗いものでも十分である。
○乾燥しているものから選ぶ
なるべく乾燥しているものを選んだ方がよいが、たくさんあるとなかなか難しい。立てかけてある奥の方に乾燥したものがあることも多い。
○芯がないものを選ぶ
こぐちを見ると、木材の芯があるかないかがわかる。同心円の中心である芯がない方が、しっかりした使い方ができる。細かい加工をする場合には避けた方がよい。
6 2×4材の接合方法
組み手やほぞ接合などの複雑な接合も可能であるが、一般的には木ねじ(コーススレッド)で接合する。
充電式のドライバードリル・インパクトドライバーなどがあれば、作業効率も上がる。
7 「ものづくり」における2×4材の教育的価値
従来の板材や板金、プラスチック材料に比べダイナミックな作品が期待できる。
完成品は家庭や学校、地域の施設などでも利用できるため、生徒は家庭や社会生活の中で生かされる技術として実感することができる。
材料が規格寸法なので、ゲージや治具が使いやすい。
また、塗装のしかたで、室内用にも屋外用にもなるので、工作の幅が広がる。
選択教科としての取り組む場合や総合的な学習の位置づけとして地域施設への奉仕製作、卒業制作と称した学校環境整備、
また進路指導や生涯学習の視点からもアプローチできる題材である。
8 2×4材を取り入れた「ものづくり」の留意点
一つの作品が大きなものになるため、作業の場所や工作機械の使用など安全管理について留意しなければならない。
また、保管場所や持ち帰り方法、完成後の使用場所について十分考慮した上で設計し、製作しなければならない。
屋外で使用する場合は その状況により塗装や手入れが随時必要になることもあるが、それもまた「ものづくり」における作品の活用や管理方法として大切な学習要素である。