A のこぎりびき

 2×4材のカットは、ほとんどの場合切る長さも短いことが多いので、のこぎりが便利である。技術の授業では、両刃のこぎりをよく使用するが、2×4材の加工では繊維を切る方向(横びき方向)のカットが主であることから、片刃式の横びき専用のこぎりやゼットソー、パネルソーなどと呼ばれる替え刃式のこぎり、胴付きのこぎりを使用する方が仕上がりもきれいで経済的である。
 目の細かいものは、きれいな仕上がりになるので、使い方に慣れておくと、より正確な作品づくりができる。

ゼットソー パネルソー 胴付きのこぎり

○ 正確なのこぎりびきで工作の幅が広がる

 のこぎりは一定のリズムで動かすようにし、作業を中断してもう一度途中から始めると、切断面に段差ができることがあるので、なるべく中断しないように、十分準備をしてから作業を始めさせるようにする。
 正確なのこぎりびきを行えるようになると、作品づくりの際の工作の種類や精度が格段に向上する。


○ ジグの活用

 更に、正確なのこぎりびきをするには、2×4材を切るのに適したように設計されているジグをじょうずに利用するとよい。
 ジグは、市販のものもあるが、簡単に自作もできるので、指導者側でいくつかつくって生徒に利用させるとよい。

マイターボックス(市販のジグ) マイターボックスとパネルソーを
使った切断作業(直角方向)

○ 自作のジグ

 機械で正確に切断された直線をもつ15mm厚程度の材料を二つ準備する。
 直線は定規などで確認し、その直線の出た部分を正確な直角で張り合わせ、ビスで固定する。
 ジグを線に合わせて材料にあて、握り込むようにしっかりと固定し、のこぎりの刃がジグのガイド面にぴったりと合わせて動くように、慎重に切断する。
 切断作業中は、けがき線を見るのではなく、のこぎりの刃とガイド面に隙間ができないかを注意する。



○ あれば便利なのこぎり

ソーガイドとライフソー

 ソーガイドは、正確な直線、角度切りができるのこぎりである。
 材料を直角・45°方向に正確に切断することができる。
 ライフソーという専用のこぎりを使うとより効果的である。

・ダボ専用のこぎり

 あさりのあるのこぎりで、穴埋めなどのダボを切ると、あさりによって作品に傷を付けることがある。
 ダボ用のこぎりは、あさりがないので、材料に傷を付けることがなく、ダボを切断することができるので便利である。

ソーガイド ライフソー(ソーガイド用のこぎり) ダボ専用のこぎり

○ 材料の固定方法

 材料をのこぎりびきしたり、穴をあけたりする場合、材料を固定すると作業がしやすい。
 その方法の一つとして写真のようなクランプを使用すれば、簡単にかつ確実に固定することができる。