E やすりがけ

○ やすりがけの目的

 主な目的は、塗装の準備である。しかし、板などの厚さをほんの少し減らして薄くしたり、こぐちやこばをきれいに仕上げるときにもやすりがけをする。
 やすりというと、木工やすりや鉄工やすりを想像するが、ここではサンドペーパー(紙やすり)を使ったやすりがけ(サンディングともいう)を紹介する。


○ 傷などを滑らかにする
 これは本来、かんなで仕上げるものであるが、かんなを使うことに自信のない場合は、サンドペーパーを使うとよい。
 サンドペーパーの80番から120番を使うと、滑らかに仕上がる。
 特に、こぐちや板の端に使う場合は、だれてしまうのを防ぐために木片に巻いて、木目と平行に削る。木目と直角に動かすと粗い筋が付いてしまう。
 仕上げは、ていねいに細かいサンドペーパーをかけるようにする。

○ 角を丸くする
 木材の角などを曲面にすることを「Rを付ける」という。手が頻繁に当たるところ、見た目で角が尖っていないほうがよいところなど、サンドペーパーをかける。丸みの出し方は、その部分と好みに応じて決めればよい。

○ 素地調整のサンディング
 オイル仕上げや塗装仕上げに向けて、作品の表面を仕上げることである。組立てたそのままで、オイルや塗装仕上げをすると、凸凹や荒れた面が目立つので、素地調整のサンディングをする。
 最終仕上げのレベルによって変わるが、一般的な塗装をするまでの素地調整に使うサンドペーパーの番数は、材質や仕上げの程度によっても違いはあるが、次のとおりである。


   ・粗仕上げ   #80〜#120
   ・中仕上げ   #180〜#240
   ・仕上げ     #320〜#400