木  梶  山

H15年4月12・13日
参加       4名


夕もやに満開の桜が朧に白く、春の宵は今日も暮れなずんでいるのです。
山すその桜はちょうど見頃です。桜、しだれ桜、梅、桃、木蓮、こぶし、山吹、雪柳…
山あいの白は咲き初めの山桜でしょうか?
色とりどりに咲き乱れる中、車窓から存分に花を楽しみつつ、青田発電所を過ぎ、木屋谷川の清流に沿って車は進みます。千秋林道の木材集積場で明るいうちにテントを張ります。
思えば何度ここでテン泊したでしょう?

登山口夜、小雨が降ったようで、雨上がりの朝はまだ雲が立ちこめています。
登山口まで木屋谷川は休むことなくリズミカルに躍動し、蒼く苔むす岩の間を真っ白い飛沫をあげて清流が踊り落ちて、その静と動の対照があまりに極端で不思議な気がします。

桧塚への登山口を過ぎ、「明神平 明神岳 登山口」の小さな表示板のある登山口から入ります。
雨の後のしっとり木の香が漂う静かな道です。あまり多くは人が入らないのか、細い登山道は崩壊しそうな個所がそのまま、何度かこのルートは歩いていますが、人の手にかかることもなく自然に放置されているようです。
ロープはある程度つけられていますが、もう朽ちた橋などもあります。
かろうじて残っていた途中の造林作業小屋は、すっかり崩壊し、残骸だけが残り、付近はガラスが散乱していました。


沢を何度か渡渉します。テープはありますがどこで渡渉するか、急な流れと濡れてすべりそうな岩が怖くて戸惑い、でも、いつも誰かがどこかで落ちているようです。
水がきれい、苔むす岩がきれい、冬の名残の雪を残し、覚めやらんとする木々は小さな芽をのぞかせ、この谷の雰囲気は全ての季節、晴れて青空は言うまでもなく、曇っていても、ガスで煙っていても、また若葉も、鮮やかな彩りの秋も、雪積もらせる冬もいいものです。

奥山谷霧の明神平下

だんだんガスが濃くなって、明神平付近は幻想の霧の中、行き交う人もなく静かな森が眠っています。

明神平も一面の霧、大又からの登山者と初めて出会います。あしび山荘に風を避けて休憩します。
水無山、国見山を過ぎ馬駈ヶ辻から右にとり展望の尾根を木梶山へ、この辺りから少し雲が切れて見え隠れしながらも国見山や桧塚が見えてきます。
1ヶ月もしないうちに、ここはもう緑のトンネル、緑の国になるでしょう!落ち葉のじゅうたんフカフカのルンルンの尾根歩きです。
木梶山山頂よりこの尾根の展望がバツグンなのでゆっくり昼食にします。穏やかで、静かで、暖かくて、時間が許せばここで大の字に寝転がったらどんなに気持ちが良いでしょう。

高見山の展望

遠く端整な高見山と伊勢辻山から高見山の縦走路も開けて、霞む春山です。

木梶山山頂への道木梶山山頂

木梶山への道は大きな展望、どこまでも続く自然林、さわやかな風に吹かれ、落ち葉のクッションいっぱい、緩いアップダウンで春の息吹をそこここに感じる快適な道が続きます。
この自然林が若葉で埋め尽くされたら…
紅葉に染め分けられたら…
そんなことまで考えてもう次の計画を思ってしまうのです。台高山脈の醍醐味でしょうか。

さて、木梶山から梅尾を経てカツラ谷へおりる道はやっぱり不明瞭でした。
前回も梅尾まではテープがあってその先は林道を目指しておりたのですが、やはり今回も迷い、どの辺りから林道におりたのか分からず、テープのままに進むとやや遠回りになってしまい、ヘアピンカーブの林道を歩くこと小1時間、山を歩くのは好きで歩いているのだから何でもないけれど、舗装の林道はもうイヤになって、何度かショートカットでズボンが泥んこになりましたね、ダレかさん!
やっと車が見えた時は嬉しくなりました。

長い歩行時間でしたが、疲れもなく早春の山の息吹に触れて、静かで、深い、大きな自然の中にたっぷり浸っていられて、それだけでいつも私はうれしいのです。

コースタイム
テント場6:10→明神平登山口6:45→造林小屋跡7:25→明神平9:15⇔9:30→国見山10:05→昼食(45分)→木梶山12:07→梅尾13:00→岳山14:00→林道14:40→テント場15:40