氷ノ山(1510m) H15・11・24
氷ノ山は兵庫県最高峰、福定の民宿から少し車を走らせて親水公園登山口から入る。
すでに車数台と単車が駐車しており、車の横にはテントが一張り、そう言えば私達も当初の計画ではここでテント泊だったのが寒波襲来とのことで急遽民宿泊にした次第で、おかげで昨夜は途中で暑くなりコタツから出る始末。


まだ早い朝は冷たい空気がピンと張り詰めて頬に痛い。広いキャンプ場はトイレ、水場等も完備している。(ガイドブックによると無料らしい)
道は二手に分かれ沢通しに行くとすぐに布滝に出会う。(もう1方の道もスギ林を通って同じ布滝に出る)
春には登山大会等も催されているらしく道はよく整備され標識も随所にあり登り易い。昨日と打って変わって今日は青空が覗き展望も申し分なく、布滝に続いてくの字を描いて落ちる不動滝(くの字滝とも)、お地蔵様、木地師跡、何度か沢を渡り水場を通る。わずかに秋の名残をとどめる山が朝日に映えて輝きを増す。赤倉山から高丸山、のびやかな鉢伏高原に続く鉢伏山、ゲレンデ、ひっそり山あいにまだ眠っているような福定の集落も見えてくる。
薄く凍った道はザクザクと音を立て、きっと帰りはグチュグチュ、ドロドロではないだろうか?不安になる。
不動岩から見る大きく穏やかな山頂、その下にコブのように見えるコシキ岩、対面に見る昨日の扇ノ山は名前も姿も優しい山と改めて思う。


避難小屋の建つ氷ノ山越は鉢伏山方面への分岐、この峠を越すと鳥取県舂米(ツクヨネ)で県境尾根でもある。兵庫側(東側)は見通しもよく、鳥取側(西側)はブナの自然林と快適な尾根歩きになる。山頂の避難小屋がだんだん大きくなりコシキ岩を巻いて(この岩を登っても行ける)絵本の中からそっくり移転してきたかと思える三角屋根のかわいい小屋に続く階段を上る。笹原と雪と三角屋根、青い空に白い雲と来れば本当に絵本の世界そのまま、ただ上空の音をたてて唸る風がちょっと気にかかる。

丘状の山頂は360度の大展望で一等三角点、方位盤があり四方の山々を確認する。やっぱりあの真っ白い山は大山だった〜!

山頂は風が舞っていた。すさまじい風に大慌てで小屋の中へ。暖かい飲み物で暖をとっている間も風が荒れ狂っているようであまりの風音にとうてい小屋から出る気にはなれず、それでもEさんはカメラを持って飛び出し小屋の四方をグルッと回って写真を撮っているようだ。
私はと言えば、またまたEさんの写真を盗むつもりで熱いお茶を飲み続けるというグータラを決め込んでいる。
結局Eさん以外は誰も外には出ず、記念写真を1枚撮って早々に下山する。この寒さ、この風では雪はとけず、下りではアイゼンがいるかも知れないと不安がよぎる。(誰も持っていない)
下りの樹林帯に入るとウソのように風が無く、今度は山頂で着込んだ服を脱ぐ。
古生沼(コセヌマ)と呼ばれる高層湿原を過ぎて古代杉が林立する古千本を過ぎ、かなりの急坂を下る。懸念していたアイゼンより、やっぱり道はドロドロで転ばないようにしなければ!
神大ヒュッテから東尾根を辿る。冬枯れの林はたっぷり枯葉を敷きつめて、もう葉を付けない繊細な枝々が空に大きく抽象画を描く。
ゆるやかな尾根が続き、ドウダンツツジの群生地を過ぎると東尾根避難小屋につく。雪深いためかどの小屋も鋭角の三角屋根になっている。小屋前で最後の休憩をゆっくりして今日の足跡をたどれば、鮮やかな色に欠ける冬山に赤い実をたわわに付けたマユミの花がとても愛らしい。
もう一度急坂を下りスキー場をまわって林道に出る。ドロドロになった靴を洗って出発の親水公園に帰りつく。
昨日泊まった民宿でもう一度お風呂を頂いて(無料)その上無農薬という白菜までお土産に頂く。(車だから4つも)
雪一色の扇ノ山と冬枯れの氷ノ山はまるで違う二つの顔を見せ、季節がめぐり萌える春はいっせいに緑があふれ、ドウダンツツジが花をつけ、どんなにか美しく華やかに変身するのだろうか…
コースタイム
親水公園登山口 6:35→布滝 6:45→氷ノ山越 8:17→コシキ岩 9:05→山頂 9:20⇔9:45→神大ヒュッテ 10:15→東尾根避難小屋 11:20→登山口 12:35