薬師岳(北ア)2926m
★山友会 登山バス★
H16年7月23〜25日
参加 25名
暑い!としか言葉がない毎日、灼熱の日々からアルプス2926mへと脱出します。
今年の登山バスは北アルプスのほぼ中央に位置し、壮大な3つのカールを有し、高山植物咲き乱れるスケールの大きい薬師岳へ、元気いっぱいの25名です。
何度かバス登山ではお世話になったD観光のバスで山友会号は23時JR奈良駅を出発します。
折立〜太郎平小屋〜薬師山荘
眠ったのか眠ってないのか分からない状態ですが、バスは予定通り6時前に折立ゲート前に到着します。数台の車がゲートの開くのを待っています。(6時開門)
いくつカーブを数えたでしょうか?40分ほどで登山口です。
準備を整えて朝食を済ませ、今日は太郎平組(太郎平小屋泊 6名)と薬師組(薬師山荘泊 19名)に班を組んで出発します。
太郎平組さんリーダーが落ちこぼれさんはどうぞ太郎小屋へ・・・とやさしいお言葉。よろしくお願いしますと申し出ておきます。
この連日の暑さに薬師山荘まで約7時間もはたして歩けるのかしらと私は本気で心配でした。出発前に大先輩にそう言ったら、どんなに暑くても雨よりはマシ!と言われ「はい、その通りです」と返す言葉もないのです。
しばらくは樹林の登りです。風が通らず暑い登りですが、ツルアリドオシの小さな白い花が可愛いです。時々白樺も見られるようになり、その白い幹にホッと涼を感じます。
1870.6mの三角点にはベンチもあり、この先心地良い草原が拡がり一番に出会うキンコウカのお花畑です。
丸いツヤツヤの葉っぱに白い清楚な花をつけたイワイチョウも一面です。お花畑の真ん中を木道が続きメルヘンティックです。風車になったチングルマ、キンコウカ、イワイチョウ、ハクサンイチゲのお花畑が続きます!
お花畑に遊ぶ風は優しくて、ほのかに甘く、ひと時少女になって、少年になって、風と一緒に草原を翔けめぐります。

行く手には大きな太郎平が、そして薬師岳は???見えない???雲のかなた???エェー???
先を見ないで足元を見ましょうか、ほらっ!こんなに小さなお花も一番美しいお顔で健気に咲いているのです。
たくさんのお花に元気をもらって太郎平小屋へ。昼食ですがあまり食が進みません。
そこへSさんが大きなクーラーバッグをドンと私の前へ。pororiさんに任せるからと、中からは何と大きなメロン!!!氷でしっかり冷やされて食べごろのメロンです。
私は忙しく計算します。
25人だから・・・8つに切って・・・3等分して?・・・一つ足らない・・・誰か辞退しないかな・・・などなど・・・。
とにかくよく冷えた一切れのその赤肉メロンは一切れゆえに、最高に美味しいメロンでした。
太郎兵衛平テント場へ下り、水場の切れそうに冷たい水で顔を洗いもう一度樹林に入り沢道となります。
濡れた岩と木が滑るかなり急登です。耳には涼しいはずの水音を聞きながらですが、実際には暑い〜!


沢筋を登りきると次はシナノキンバイのお花畑、もうここまで来ればあとの時間も読めるのでゆっくり休憩します。上空は少しガスですが、一面にシナノキンバイの鮮やかな黄色とハクサンイチゲの純白の饗宴です。
風とたわむれ小さな顔をふるわせるお花たち!やっぱり夏アルプスの醍醐味!

右手に大きな雪渓を見ます。雪渓を渡る風はひやりと冷たくアルプスの実感しきりです。
山荘まで8分 あと一息! お花の撮影に忙しくちょっと班が乱れてしまいました。

ハイマツ帯の中に山荘の赤い屋根が目に飛び込んできます。大きな薬師岳を従えて。


山荘横の高台から暮れなずむ大きな薬師をいつまでも眺めます。
こんな時何も言葉はいりません。今、薬師岳をこの目で見ているこの「時」が、今、薬師岳に吹くこの「風」を感じていられることが何よりも嬉しくて、幸せで、胸が熱くなるのです。
出来ることなら、いつまでも、いつまでも、この夕風に吹かれていたい…心底そう思います。
明日は4:30分起床、5時出発に備えて早目に休むのですが、夜、窓に閃光が走り物凄い雷鳴に思わず飛び起きて「こわいー」
大暴れの稲妻と雷鳴に小屋では慌しく雨戸をたてていました。
コースタイム
折立登山口 7:30→太郎平小屋 11:30(昼食)12:05→薬師山荘 14:12
薬師山荘〜薬師岳(ピストン)〜太郎平小屋〜折立
予定より10分早い出発です。ザレ道をジグザグに登ります。風とガスで時々ミルク色に包まれ前方の山が隠れてしまいます。それでも雲の切れ間に月と見まがう白い太陽が顔を覗かせます。風がこのガスを飛ばしてくれないかなァ〜?
太郎組さんはどうしているのかな?昨夕から何度も連絡をとるのですが電波状態が悪く繋がりません。でも運良くここで連絡がとれてL山の家さんのお声が、どうも息がはずんでいるようで「今小屋を過ぎて…向かっている…」で切れてしまいました。歩行中であることは確かです。小屋を過ぎて?どこの小屋?(これが5:22分です)気になりながら山頂へ。
山荘から見えていた避難小屋から左に回りこむと山頂の祠がガスの中から現れます。と見る見る青空が見えてきてなんと言う幸運でしょう!


北薬師岳が、黒部五郎岳が、雲の平が、そして槍ヶ岳がくっきりとは言えませんがとてもいい雰囲気です。
集合写真、個人写真、忙しく全員カメラマン&モデルになっています。

清清しい早朝の薬師岳を心に刻んで後にします。下山始めるとまた白いガスがあがってあたりを包み込んでしまいます。
私達が山頂にいた時間だけヴェールをあげて迎えてくれたのです。
その幸せをかみ締めながら下ります。
もう振り返っても何も見えません。
その時前方から、どこか聞き覚えのある声が。山の家さんです!山の家さん率いる太郎組さんは何と3時起床でヘッドランプをつけての出発だったそうです。あの沢沿いの急登をヘッドランプで、すごい頑張りです、脱帽!脱帽!
電話の「今、小屋を過ぎて・・・」は薬師山荘だったのです。25名全員で薬師岳登頂出来ました。
山荘に帰って朝食をいただきます。
後は昨日の足跡を忠実に辿ります。
いつも感じます。雲上から下ってきて下界の空気と交わる地点で、帰りたくない気持ちを重く引きずっているのを。
でも背筋を伸ばして帰りましょう!と自分に言い聞かせて。
コースタイム
山荘 4:50→薬師山頂 5:35⇔5:55→薬師山荘6:30(朝食)7:15→太郎兵衛平テント場 8:20→太郎平小屋 8:55⇔9:15→三角点ベンチ(1870.6m) 10:40→折立 11:55
(画像の一部は同行メンバー、トレモロさん、さたやんからいただきました)