錦秋の行者還岳
(1546m)
H17年11月5日

登山口から数メートル上がると別世界のような紅葉がドン!と飛び込んで来ます。目を奪われる鮮やかな色は神様のパレットからあふれる色、一体何色あるのでしょう、数え切れない微妙な色のグラデーションに染め分けられて、空気まで華やいでいます。
こんなに静かな空間なのに…。

行者還トンネルは西口の工事もすっかり終わりたくさんの車が駐車しています。
何のウォーミングアップもなしの急登で、いきなり錦秋の真っ只中に迷い込んだうれしい迷い子です。しばらく晴天の山行に縁がなくピカピカの青空とキラキラの紅葉にうれしくてどちらを見てもため息で前へ進めません。
これはゆっ〜くり楽しまないと絶対もったいないです。

雑木の林から笹原の明るい気持ちよい上りになり急登は終わり奥駈道に出合い、ひと休み〜。
奥駈道に合流するとなだらかな、好展望の稜線歩き〜快適この上なし〜です。
弥山、八経ヶ岳、釈迦ヶ岳、仏生ヶ岳と大峰のスカイラインが青空に描かれています。頂仙岳が槍のようにとがって可愛いです。

この尾根はとりわけ、格別、超々
快適空間でした。
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緑の笹原、ブナ、カエデ、ヒメシャラと絶妙の紅葉、赤い実、連なる大峰の稜線、台高の山々そして何よりも青いこの高い空!!!
久しく忘れていたピカピカの快晴山行です。(この2ヶ月ほどはお天気に見放されていました)


鉄山、大普賢岳です。
行者還小屋のすぐ手前に絶好のビューポイントがあります。(稜線上にはビューポイントたくさんあり)かのこ模様の尾根がいくつも交差し、大台方面の山が長いラインを見せています。思わず誰かがオゥー!と大きな声で叫び、「人間は感動すると大きな声を出したくなるもの」だそうです。そうかも知れません。
小屋は2室(大きな部屋の方には2階あり)と炊事室、トイレです。毛布がいくつか用意されていました。水は蛇口をひねっても出ませんでした。(山頂への道に水場がありましたが水量はわずか)

山頂へは赤や黄色の色鮮やかな紅葉の中を落葉を踏みしめて行きます。最後の上りは階段、ロープありの急登でしたが、秋たけなわのカラーパレットから秋色がこぼれ落ちて空気さへも染まっているようです。


山頂は樹林に囲まれ錫丈の標示板と三角点があり、シャクナゲは小さな固い蕾をもう大切に抱いています。

更に進むと大展望の岩頭があり弥山〜大峰南部の山々が長〜く伸びて素晴らしい大パノラマです。眼下は紅葉のパッチワーク、川迫川渓谷が蛇行しいくつもの尾根が![]()
の錦です。

奈良に住んでいて良かった〜

同じ道を帰りますが陽が傾いた午後はまた一段と紅葉が映えます。
陽に輝いて燃えるこの美しさは人間が何を持ってきても到底適わないと痛切に感じます。
立ち去り難い思いでいっぱいですが…
「ここで迷い子になったらいいなぁ〜」と誰かが言いました。皆、素晴らしい詩人なんだぁ〜。


緩いアップダウンを繰り返してトンネル西口の小さな標示板(木に吊ってあります)を見落とさないように下ります。
花のように華やかで、木枯らしにはかなく散ってしまう紅葉も短い命、精一杯謳歌して華麗に終えようとしているのですね。
大峰の最も美しい秋に出会いました。
コースタイム
トンネル西口登山口 9:30→西口分岐(奥駈道合流)10:15→行者還小屋 11:30⇔12:00→山頂 12:25⇔13:00→西口分岐 14:15→登山口 14:50