弥山川は大峰のエメラルド
熊渡〜(弥山川遡行)〜狼平〜(八剣谷)〜八経ヶ岳
H18年8月5日〜6日
参加 8名

白川八丁〜河原小屋
近鉄下市口駅からタクシーで熊渡へ(¥8600)白い河原、白川八丁から入ります。
登山口に入るガマ滝は滝そのものは小さいですが、滝壺はたっぷりと大きくその水の青さに感動します。深く澄んだエメラルド色の水は、その後ずっと変わることなくますます青く深く、八剣谷の最後の、最後の、一滴までエメラルドでした。

80余りの階段、ロープ、鎖、ハシゴと整備されていますが、数ヶ所崩壊や抜け落ちている所があるようです。(巻き道あり)

最初の難所です。濡れて苔ついて鎖に手の届くところまでが滑ってなかなか行けないです。何とか無事通過です。

一の滝で昼食です。真夏の太陽をいっぱい受けて滝はクリスタルを散りばめたように止めどなく空から落ちて来ます。冷気をふんだんに振りまいて下界の連日の酷暑をしばし忘れる別世界です。気温が低いため岩肌にはまだツツジが咲いて赤い色を添え、ウツギの白い花も見られます。

一の橋吊橋を渡るとここからが本番!急はしご、長い階段の連続でこの吊橋を渡るともう引き返せないぞ!とリーダーに脅かされます。と言ってここからでも一人で引き返す、なんてことは出来ないです。
吊橋を渡ると、涼しげなエゾアジサイやホトトギスの花が咲いています。尋常でない長いはしご、岩と根がらみのヤセ尾根、双門の滝までに一つ山を越さなければ行けませんがこれがまたキツイ!!!重いザックに喘ぎます。
聞きしに勝る双門の滝。

70mの巨大双壁から滑り落ちる白く長い帯、あまりの岩壁の大きさに滝が細く見えるのでしょうか、正確には4つの滝が連なっているそうですが一本の長い滝に見えます。日本の滝100選の一つにふさわしい見事な滝です。訪れる人も少ない山中深くにあると言うのも絶対好きです。弥山川は紅葉の時期が最高と言われるのも頷けます。この大スケールの岩と滝に秋色を施してみます。ウ〜〜〜ンと唸るしかないですね。
ザンキ平の手前で空模様が怪しくなってきます。昼食時に山の家さんから「一雨ありそうだから雨具を出しやすいところに」と注意がありましたが、いよいよポツポツ落ちてきます。
見る見る暗くなり大粒になり稜線手前の樹林帯だったのでそこで待機します。ゴロゴロと不気味な音がして暗い空に電気が走るのがはっきり見え音も大きくなり近いようです。
一瞬閃光と同時に激しい音がして電気が横に走り眼前の樹に火花が上がりました。あまりの音と恐怖に何が起こったのか分からず思わず伏せていましたが至近距離に落雷したようです。
その後ツェルトの中ですごした時間は恐怖そのもの、稲光の度に生きた心地がしませんでした。

間もなく音も小さく遠くなり雨も通り過ぎてうすく青空さへ見えてきましたが、もし、誰かに落ちていたらと思うと一段と恐さが蘇えります。取り合えず雷は遠くへ行ったことで胸をなでおろし、その後の濡れた下りを慎重に、もう一度雨が降らないとは言えず河原小屋までややピッチをあげます。
雨のあと、渡渉が心配でしたがどうにか上手く渡渉出来、小屋が見えた時は歓声!でした。
もう充分、ハシゴも階段も飽きあきしました、おまけに雷ですから…
小屋は貸切状態、ツェルトを干し、雨具を干し、川で汗を流し、味噌鍋で盛り上がります。
コースタイム
熊渡 8:25→ガマ滝 9:20→一の滝 11:50→双門の滝 14:30→(途中3時頃〜約1時間夕立、雷のため待機)→河原小屋17:40
河原小屋〜狼平〜八l経ヶ岳〜狼平〜栃尾辻〜坪内
狼平まで川を遡行します。テープ、ペンキマークを辿りますが、手足が届かなかったり、水量により渡渉出来なかったり、極端に岩が滑ったりします。
そしてついに現れました!オーバーハングの宙ぶらりんの吊梯子!
先ず山の家さんが上り、ザイルを用意して下さってメンバーは全員スワミベルトとカラビナを装備していますのでザイル確保してもらい難なく通過します。但し宙ぶらりんの梯子は不安定で思いの他腕に力が入りました。この梯子の奥に岩の間を登れるところがあり、何人かは梯子を使わずそちらを上ったようです。

この後カニの横バイのような何本かの杭を通過して、狼平の吊橋が見えると弥山川の核心部は終わりです。
狼平からは八剣沢を詰めて八経ヶ岳です。この先のコースは6月に熊渡〜カナビキ谷〜狼平〜八経へ上ったのでまだ記憶に新しく、あの頃はまだ桜が咲いていたなぁ〜と余裕を持って思い出しています。
今日も水の青さも冷たさも変わらず最後の一滴まで弥山川の水は青く澄んでいました。

ガレ沢から倒木帯を上がって八経ヶ岳へ到着します。

あぁ〜もう疲れたぁ〜〜〜、おつかれさま〜〜〜とワイワイ言ってると、数人の先客の中にタオルをかぶった円ちゃんがいるではありませんか〜?
ここに来るのが分かっていて待っていてくれたの〜?

弥山経由で狼平へ下ります。昨日からバリエーションルートばかりだったので「やっぱり一般道は楽や〜、しゃべっていてもよそ見してても大丈夫やなぁ〜」なんてコトバも飛び出します。全く実感です。

一歩足を置くのも、手をかけるのも確認して、滑らないように、落石を起こさないようにと終始気の抜けるところがないルートでした。オオヤマレンゲ咲く(もう終わっています)この道がとても穏やかで緑いっぱいで足に優しいこと、優しいこと。

狼平からブナの美林続く栃尾辻〜坪内へのルートで長い下りです。
本日約10時間の歩行で、天の川温泉で汗と疲れをすっかり流し皆で大乾杯でした。
下市口までタクシーを使いそれぞれ帰途につきます。
弥山川は大峰のエメラルド!キラリと光る永久に煌く私のエメラルドです。
コースタイム
河原小屋 6:15→狼平 8:30→八経ヶ岳 10:34〜11:00→狼平 12:20→カナビキ谷分岐 13:40→栃尾辻 14:23→坪内 16:30