雪と岩の燕岳(2763m)

H18年5月2日〜4日
参加       4名


(雪と岩の燕岳)

昨年からこのGW春山に向けてトレーニングの段階を踏んで、待望の春山アルプスに臨みます。六甲蓬莱峡でのアイゼンワーク、雪山日帰り山行、雪山テント山行、そして1月は八ヶ岳小屋泊山行と今日のために雪と装備に慣れ、アイゼン、わかんの実地訓練を重ねました。
コースは2コースで涸沢岳と燕岳です。
GWの天気予報はberry!berry!good!雪多し!雪崩注意! ヤッホー!
2パーティはお互いの無事を祈って同時に平端駅を車で出発します。燕組は中房温泉に向かいます。中房温泉駐車場がGWで満杯になる恐れがあり今夜は中房温泉まで直行します。深夜1時過ぎ到着で第2Pに空きありでした。夜空には晴天を確約する星達がキラキラ煌いて、ささやいていました。
3日 中房温泉登山口〜燕山荘テント場
青空!快晴!雪!
逸る心で出発します。登山口から雪ですがたくさんの人が入って白い雪とは言い難い状態です。明るい日差しの斜面をジグザグに切って上ります。

第一ベンチでアイゼンをつけます。ベンチは殆ど雪に埋まっています。この後第二ベンチは確認出来ましたが、第三ベンチ、冨士見ベンチは全て埋まっているようで確認出来ません。風もなく絶好の春山日和で道もどの休憩ポイント、ビューポイントも混雑しています。
連休、人気コース、快晴とあれば仕方ないか〜〜
樹林を通して大天井の白い山並みが見え、安曇野の町が箱庭のように小さくなりどんどん遠くなります。
合戦小屋は屋根まですっかり雪に埋もれ入口の雪を避けて営業しています。小屋前は大混雑で座るところもありません、と言いつつもちゃっかり座りますが。


(合戦小屋)

小屋からは展望の稜線です。青い空と白いピークが見えてやがて槍の先が、燕岳が見えて来ます。
森林限界を過ぎると青空と雪しかありません。一番うれしい、大好きな青と白の世界です。


(合戦沢の頭から)

合戦沢の頭は大展望です。もう動きたくない〜というくらい、ゆっ〜〜くり休憩させてもらいました。
この空と、この雪と、この山に出合いたい一心でここまで来たのです。
燕、槍、穂高、鹿島槍、針の木、白馬、剱…ゴツゴツの北ア3000mの秀峰が青空の下、真っ白に輝いています。
胸いっぱい…感激…現実とは思えない現実が目の前に展開されているのです。


(中央に槍ヶ岳)

燕山荘まで白いピークをいくつか越えます。
燕山荘は予想通りのすごい賑わい、取りあえずテント場に直行し6人用テントの場所を確保します。L軟弱さんの指導の下、雪を平らにしテントを張りペグをさして完了。しばし休息です。
燕山荘前でいただく生ビールは最高の贅沢、最高に美味、これ以上の贅沢はありません。


(燕山荘から燕岳)

陽が傾いて来ました。
エネルギッシュな太陽がトーンダウンし、光を和らげ穏やかな色に変わります。
夕陽が稜線に落ちる最後の瞬間まで息をつめて見守ります。残照に山が染まり山際に赤いラインを残し、やがて消え、アルプスは眠りに落ちます。


(稜線に落ちる瞬間)


(槍ヶ岳夕景と燕岳夕景)

コースタイム
中房温泉登山口 7:40→第一ベンチ 8:15→第二ベンチ 8:55→合戦小屋 11:10→合戦沢の頭 11:50→燕山荘 13:20(テント泊)
標高差 1254m  歩行 5時間40分
4日 テント場〜燕岳〜中房温泉登山口
5時前、テント場がざわついています。燕山荘前は東に向かって人だかり、空と雲を染めあげた鈍い太陽がぽっかり顔を出します。薄暗い夜明けから数分のうちに光をふりまき、あふれさせ、山を目覚めさせて明るい朝になります。
6時 いざ燕岳へ。気温−6度、道は凍っています。
山頂へは雪と岩のミックスルート、奇岩を通りぬけ上り詰めて30分ほどで山頂です。
どちらを向いても雪のアルプス!ピンクに染まったピカピカのアルプスにまた感激ひとしおです。


(燕岳と右後方鹿島槍)

爺〜鹿島槍、常念〜大天井、白馬〜五竜、氷の剱、立山、数日前雪崩のあった針の木、槍〜穂高(涸沢組さんはこの稜線のどこかにいるはず)アルプス真っ只中にいる感動に言葉を失くしているのは私だけではなかったはず…
涸沢組さんも同じ感動で、あふれる思いでこの稜線を見ていますか?


(槍〜穂高連峰)

目とheartからあふれる分はそれぞれ好きなアングルでカメラに収めて帰りましょう。
いつまでもこの世界に浸っていたいけれど、心残して下山します。
雲一つない空を背負って下山です。今日も抜けるような青空、朝の清清しいアルプスに私は未練たっぷりです。下山道は上り、下りの数珠つなぎ状態です。

ショートカットしながら、半分滑りながら、ワァーイ!この雪遊びは楽しい〜速い〜。
時々誰かが雪にまみれています。足が抜けない〜!軟弱さんがピッケルで雪を掘ってやっと脱出の場面もありました。雪にふれて皆童心に返り、笑い、喜び、屈託ない笑顔です。

展望の稜線から樹林に入り、中房温泉まで雪と遊びながら下ります。
燕岳には何度か雨、強風で止む無く待機、撤退の記憶がありますが、今回ですべて上書きし個人的には数年前の立山縦走に次ぐか、匹敵するかの大快晴、パーフェクト山行になりました。
終始サングラスを外せませんでしたが、今回は4匹のメガネザルにならずにすみました。
コースタイム
テント場 6:00→燕岳 6:30⇔6:55→テント場 7:20(テント撤収)7:55→合戦小屋 8:40→第一ベンチ 10:15→登山口 10:40