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     ハチミツは自然からの贈り物
      甘美な琥珀色に彩られた世界
        田舎暮らしの生活にも溶け込む
 下記の記載内容は、第69回 正倉院展の展示品にもとづき記載して
 います。
  御即位記念 第71回正倉院展(令和元年) 
  10月26日(土)~11月14日(木) 奈良国立博物館

(1)蜂蜜は、いつ頃から生活に利用されたのか?
  イギリスの古いことわざに「The history of honey is the history
  of mankind (ハチミツの歴史は人類の歴史)」があるそうで、蜂蜜は
 人類が古くから愛用してきた健康甘美食品です。
  今から約100年前に、スペインの中東部、地中海に面したバレンシア
 付近のアラニヤという洞窟で、採密風景が描かれた岸壁彫刻が発見
 されています。だいたい1万年前後のものといわれています。
  当時は狩猟時代とされているので、調味料または蜜酒だったのでは
 見られれています。現在からみると意外な用途として、化粧品や薬など
 にも利用されていたと、エジプトの古文書に記されています。
  日本でのハチミツの利用の歴史は新しく、文献の上でミツバチの
 姿を現わすのは、日本書記に出てくる(西暦645年、皇極天皇時代)
  「百済の太子余豊、蜂蜜の房(す)四枚をもって三輪山に放ち養う。
 しかれどもついに蕃息(うま)わらず」・・・・・ミツバチ放養は失敗に
 終わった、と記載されています。
  日本では、ヨーロッパ諸国に比べると、約1200年以上後ですが
 それでも古くから、蜜蜂が生活の中で利用されてきたことがわかります。
(2)「はちみつ」は、どのようにして作られるのか?
  花の季節が近づく2月頃、巣の中で「働きばち」の数が増え始めます。
  働きばちは、羽化から20日ほどすれば巣の外へ飛び出し、幼虫を
  育てる食糧となる花の蜜と花粉をさがしに花畑に向かいます
   ミツバチはストローのような嘴で花の蜜を吸い、体内の蜜胃と
  言われる袋に溜めます。
   その後、ミツバチは、舌を使って蜂蜜の薄い膜を作り、水分を
  飛ばして徐々に濃縮していきます。そして水分が20%ぐらいになると
  巣の上のほうの貯蔵スペースに運び、みつろうで「蜜ぶた」という蓋
  をします。「はちみつ」は、巣房ひとつひとつに「蜜ぶた」がかけられて
  はじめて「保存食」となるのです。

(3)人による蜂蜜の採集
  養蜂は閉鎖された空間の中に巣を作るというミツバチの習性を
 利用し、昔は内側をくりぬいた丸太や土管、木製の桶などを利用して
 されていたり、さらに昔では、巣を切り取り、押し潰して蜜を採る方法が
 採用されていたが、現在では下記写真⑤⑥のように木製の枠の中に
 巣を作らせ、蜜が溜まると遠心分離機で蜂蜜を採集するようになって
 います。

(4)ミツバチはこんな生き物
      「蜜を集めるのはメスの働き蜂」
    ミツバチの群れは、1匹の女王蜂と数千~数万匹のメスの働き蜂、
    数千匹のオス蜂でできています。
     メスの働き蜂とオス蜂は、女王の子どもたちで、それぞれに役割
    が決まっています。卵を産む女王蜂、花の蜜を集めたり巣を
    守ったりする働き蜂、唯一の仕事が交尾だというオス蜂、生き方が
    違う3種類のミツバチが集まって、一つの群れを形づくっています。
     自然界の不思議な現象が見られます。 
  女王蜂・・・寿命は最長で3~4年です。交尾は一生にたった1回のみ。
         空中で10~20匹のオスと交尾し、一生分の精子を
         受け取り、多い時には、一日に1500~2000匹の卵
         を産む。
  働き蜂・・・寿命は1ヶ月~5ヶ月。蜜集め、育児、掃除、換気など
         巣の内外で忙しく働く。
  オス蜂・・・交尾を終えると寿命を終える。働き蜂よりひとまわり大きく
         刺し針を持っていない。

①宇陀市室生 ②宇陀市室生小原 ③巣箱 プロなら
写真奥はゴルフ場 蜂蜜採取場 最低200箱

④巣箱には、世界で ⑤蜂の巣房、ハチミツ ⑥巣箱内部
色々な型がある が溜まっている 巣牌枠10枚

⑦「山人」の自信作 ⑧蜜源の木の花 ⑨蜜源の木
天然100%蜂蜜 フクラシ(ソヨゴ)など トチの木の花

⑦みつ蜂観音立像 ⑧やまと蜂蜜 ⑨生命館展示物
生き物への感謝 生命館 「食」が一番大切
⑦~⑨ (株)やまと蜂蜜 ミツバチと生命館  ミツバチに関して展示・販売
 奈良県山辺郡山添村切幡1364

(5)臈蜜(ろうみつ)・・・ミツバチの巣から作った蠟(ろう)
 東大寺の近くにある正倉院には、奈良時代の聖武天皇ゆかりの宝物など
約9000件が伝えられてきています。
 平成29年10月28日~11月13日まで、奈良国立博物館で、「第69回
正倉院展」が開催され、大勢の人で賑わっていました。
 目玉の一つが、ミツバチの巣から作った蠟(ろう)の宝物「臈蜜(ろうみつ」
です。
⑩正倉院 午後撮影 ⑪臈蜜(ろうみつ) ⑫読売新聞に紹介
のため逆光(残念) 博物館パンフより 平成29年11月1日号

 写真⑪ではわかりくいが、直径10センチ前後、不揃いな茶色い塊20個が
ひもで束ねられている。これでも光明皇后が献納した60種類の薬の目録
「種々薬帳」にも記されている由緒正しい立派な宝物です。
 臈蜜の用途は、薬だけにとどまらない。ろうけつ染めにも欠かせない素材
で、溶かしたろうで模様を描き、他の部分を浮き上がらせる技法に使われて
いる。平安時代には、大仏の修理にも使用された記録があるという。
 1300年近くにわたって、折々に使われてきた臈蜜。今も正倉院には
当時の姿をとどめる臈蜜が約600個も残っているとは、ビックリです。

(6)「目的」があってこそ、「田舎暮らし」が、魅力的で楽しい。
  「工房すみれ」の主たる営業区域は、東吉野村を中心として、御杖村、
 曽爾村、宇陀市室生地区、伊賀市、松阪市飯高町などです。標高400m
 ~500m前後の中山間地域で、大阪市内、近郊の住宅密集地に住んで
 いると、夏はクーラーいらず、冬は薪ストーブの温もりで、体の心底から
 あったまる極楽の場所です。でも、残念ながら、雇用の場が少ない
 などから、人口減少が進み、少々、寂しくなりつつある地区といえます。
  でも、そこで、多くの方とお知り合いなり、色んなことを学ぶ機会が
 できました。嬉しい限りです。
 ある方は、「Nさん(工房主)、思う存分やりたいことができて幸せ
 です。山小屋を購入して、もう元が十分とれたように思っていますよ。
 悔いはないです」
  また、ある方(80歳前後)は、「もっと、もっと生きたいですよ。まだ
 まだやりたいことがありますよ」 
  みなさん共通しているのは、顔は艶々、滑舌は、はっきりしていて、目、
 耳は勿論のこと、元気そのものです。50歳代からセカンドハウスを少々
 体験し、余力を残して定住をされている方々です。
  週一、あるいは2週に1回程度でのセカンドハウス生活では、分野に
 よりますが、時間的制約で、なかなか成果が上がりにくいと思われます。
  できるものなら50歳前後から、段階的に体験を積み、家族の理解も
 得つつ、体力的、経済的な余裕などを見届けてから、「目的」に向かって
 邁進すれば、きっと「田舎暮らし」が魅力的で楽しいものとなるでしょう。


参考図書、資料
    ①ハチミツの百科 新装版  渡辺 孝  真珠書院
    ②ミツバチ 生態と飼い方  中野 茂  
                        農村漁村文化協会
    ③庭で飼うはじめてのみつばち  和田 依子
                        山と渓谷社
    ④ミツバチの世界  Tautz著 丸野内訳  丸善
    ⑤第69回 「正倉院展」目録 奈良国立博物館編
    ⑥読売新聞 2017年11月1日 記載記事
    ⑦インターネット掲載記事 他

      ログハウス

   ウッドデッキから山小屋、ログハウスまで、企画・設計・製作・施工
     田舎暮らし物件、土地、家、建物、古民家の売買・仲介・管理
       奈良県知事(3)3883号
     (公社)奈良県宅地建物取引業協会会員
     (公社)全国宅地建物保証協会会員
       工房 奈良県吉野郡東吉野村平野1252-4
       事務所 奈良県香芝市高山台2-16-46
       TEL 0746-44-0146
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