騒音下で長時間作業をしていると、職業性難聴になることは、一般的に知られています。
また、そのことにより、心理的影響や機能障害に代表される生理的影響を併発することもあります。
このような健康障害を引き起こす前に、日頃から防音保護具の着用を心掛けることが大切です。

 

 

 

NRRとは

EPA(米国環境保護庁)は防音保護具の遮音性能を示す目安としてNRRNoise Reduction Rating 騒音減衰指数)数値を選定。 ここに表示したNRRは、米国政府機関が認定した研究所で、ANSI規格に基づいてテストした結果です。
エアロ社の防音保護具は全て ANSI S3.19-1974に適合しています。

 

 

 

NRRによる防音保護具の選定方法

 騒音レベルによる許容範囲

暴露時間
(分)

騒音レベル
dB

480

85

240

88

120

91

60

94

30

97

(日本産業安全衛生学会より抜粋)

 

 

() 騒音レベル112dBの環境下で4時間、作業する場合。 
4時間の騒音許容範囲は88dBであるから、
現在112dB88dBに低下させるには24dB遮音すれば良い。

 112dB88dB24dB

  この現場では24dB以上の遮音性能を持つ
  防音保護具が必要となる。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遮音データ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 平均遮音値(dB

周波数(Hz)

NRR

 

 

125

250

500

1000

2000

3150

4000

6300

8000

 

 

 JIS一種 遮音規定

10以上

15以上

15以上

20以上

25以上

25以上

20以上

 

 

 JIS二種 遮音規定

10未満

10未満

10未満

20未満

20以上

25以上

20以上

 

 

 イアーソフト

38.4

40.3

43.2

41.8

38.6

45.0

45.7

49.6

47.3

33

 

 


 

 

 JIS耳覆い(イアーマフ)
 遮音値規定

5以上

10以上

20以上

25以上

30以上

35以上

20以上

 

 

 H6F

12.6

12.8

23.2

32.1

34.9

44.3

40.2

40.1

38.3

21

 

 

 


 

 

 

JISによる分類/ガイドライン(抜粋)

 

 

遮音に関する法的規制は、労働安全衛生法・労働安全衛生規則等によって規定されています。
さらに「騒音障害防止のためのガイドライン」により第T・U管理区分で 防音保護具の使用が
義務づけられています。

 

 

 

現在広く使用されている防音保護具は、耳せん耳覆い(イアーマフ)の2種類に大別されます。

 

 

●耳せん

 

耳せんは外耳道(耳の穴)に挿入して外耳道を塞ぎ、騒音の侵入を防ぐものである。

 

●耳覆い

 

耳覆いは外耳の入り口から耳介まで、いわゆる耳全体を覆って騒音が耳に侵入しにくくするものである。

 JISによる分類

種類

分類

記号

備考

耳せん

  

1種

EP1

低音から高音までを遮断するもの。

2種

EP2

主として高音を遮断するもので会話域程度の低音を比較的通すもの。

耳覆い

EM

 

 

 

騒音障害防止のためのガイドライン

 

 

管理区分の設定

 85dBA)未満 

 85dBA)以上 / 90dBA)未満 

 90dBA)以上 

 A 

 85dBA)未満 

 第T管理区分 

第U管理区分

第V管理区分

 85dBA)以上 

 第U管理区分 

第U管理区分

第V管理区分

 90dBA)未満 

 90dBA)以上 

 第V管理区分 

第V管理区分

第V管理区分

 

 

 

管理区分ごとの対策

第T管理区分:

当該場所における作業環境の継続的維持に努める。

第U管理区分:

騒音作業に従事する労働者に対し、必要に応じ防音保護具を使用させること。

第V管理区分:

騒音作業に従事する労働者に防音保護具を使用させると共に防音保護具の使用について、作業中の労働者の見やすい場所に掲示する。

 

 

 

 A測定:

作業環境測定基準に基づいた測定方法で作業上の平均的な環境データを調査

 

 B測定:

作業環境測定基準に基づいた測定方法で最大レベルで作業位置のデータを調査