プリコグニション・デック
(Precognition Deck)
★現象
あらかじめ、「予言」の入った封筒をテーブルの上に出しておきます。
観客に一枚のカードをリクエストしてもらいます。そのカードを口に出してもらい、「予言」の封筒をあけると(自主規制)。
冗談だと釈明したあと、デックを見てみるとカードは51枚しかなく、観客のリクエストしたカードはありません。
★解説
Chris Kenworthey師の考案です。
少し前にウェブ上でプレモニションが話題になったことがありました。
これはそのマジックと同様の演技ができるデックです。
バイスクルではないのが気になるところですが、仕方ないのでしょう。
自作はまず不可能です。
なるほど、と唸る仕組みです。
リセットも不要で、テクニックも不要です。
Penguin Magicの実演動画では、上記の現象に加えて観客のリクエストしたカードをポケットから取り出しています。
方法はいくつか考えられますが、「Cabaret Mindreading」の「プロモニション」の方法がよいのではないでしょうか。
もしくは、インビジブルデックで取り出してもかまわないでしょう。
追記(2004.5.12):某掲示板でこの商品が「Vanished and
Gone」という商品と対象のうえ、いくつかの点において批判されていました。
わたし自身は「Vanished and Gone」を持っていないので不明な点もあるのですが、批判されていたところのフォローをば。
@リセットが厄介…この場合のリセットが何をさしているのかはよくわかりませんが、仮に連続で演じたとしても何か困ることがあるとは思えません。
そもそも「デックの中から任意の一枚のカードがあらかじめ抜かれている」わけですから、連続で演じることはないでしょうし。
A改めができない…某掲示板ではもうすこしダイレクトな表現でしたが、トリックに抵触しそうなのでこれくらいで。
この手の道具で改めが不可能であるのはよくあることです。それでも気になるのであれば、ジョーカーを入れておいて、デックをケースから出すときに、
「これは使いません」などと言って脇によけるなどすれば、間接的に改めをした印象を与えることも可能だと思います。
このトリックは相手をいったん笑わせておきながら、そのあとびっくりさせる、というすばらしい展開をもつものです。
非手品人に見せるマジックとしては、最高の部類に入るものだと思います。
2004.8.27 追記
とあるサイトでこのトリックの原案ともいえる「プレモニション」について解説があったので。
実は書き忘れていたのですが、このトリックに使用されているカード、U.S.プレイング社のものではありません。
もうちょっと色が暗い感じなのです。
なので、マニア相手に演じるのはちょっときついかも。少なくともギミックであることはばれます。
★相性のいいアイテム
ジョーク混じりのメンタルマジックです。
もちろん、「予言」の部分をとばして、普通のメンタルマジックとして演じてもかまいません。
毎度のことですが、メンタルマジックの場合、平行して演じるマジックが思いつきません。
「Cabaret Mindreading」の「スペクテイター・アズ・マインドリーダー」あたりがいいのかな。
2004.5.8
★価格帯
店名 | 価格 | 日本語解説書 | 所在地 |
Magic Pro Shop | $25.95 | ◎ | アメリカ |
Hank Lee | $25.00 | ◎ | アメリカ |
THE MAGIC WAREHOUSE | $24.00 | ◎ | アメリカ |
★動画サイト
サイト名 | 動画形式 |
Penguin Magic | wmv,mov |
★評価
技術 | ★☆☆☆☆ |
練習 | ★☆☆☆☆ |
効果 | ★★★★★ |