○タイヤサイズは自分で見れる
タイヤを見にショップへ行ったのはいいけれど、サイズが判らず店員に聞いたら、いろいろとすすめられるままにタイヤを決めてしまった・・・よく判らないから、ディーラーにおまかせでどんなタイヤに付け替えられたのか判らない・・・そんな経験は有りませんか?
サイズが判れば、落ち着いて自分でタイヤを選べます。タイヤの性能について判らない事を店員に聞けば済むようになるんです。難しいことではないと思います、ぜひトライしてみて下さい。
右の図を御覧下さい。
左側がタイヤ正面、右側が側面です。(略図)
側面を見るとこんな下記のような表示があります。
例)1:185/65R14 82H
例)2:30×9.5R15 105S
例)3:3.00-10 4PR
これらの表示がタイヤの規格サイズを表しています。それぞれの数字・記号には意味が有ります。通常、必要になるのは例)1は185/65R14、例)2は30×9.5R15まで。同じサイズのタイヤを選ぶなら、ここまでの数字が今使っているタイヤと一致していればOKという事になります。(3:の場合はちょっと事情が違います、詳しくは下記参照)
○表示の意味は?
上記のタイヤサイズを例にとって、それぞれの表示の意味を見てみましょう。
例)1
この表示は、主に普通乗用車や中型以上のバイクのタイヤに有ります。それぞれの意味は次の通り。
A=タイヤ幅。表示単位はmm(ミリ)です。185は幅185mmのタイヤだということ。
B=偏平率。表示単位は%(パーセント)。Aの幅に対して何%の高さがあるかを表します。
82タイヤの場合は省かれる場合と80%表示になる場合が有りますが、同じ規格内です。
(例:145/82R12→145SR12=145/80R12 74S等となりますが同等のものです。)
C=ラジアル構造のタイヤだという表示。R表記の無いタイヤはバイアス構造だと言う事になります。
D=装着するホイールのリム径、要するにタイヤの内径です。こちらはインチ表示です。
E=ロードインデックス(LI)。規定条件下でそのタイヤが耐えられる最大重量です。
数字が直接重量を表している訳では無く、数字に対応する重量が決められています。
LI82といえば475kgの負荷能力のタイヤです。車の重量より低い!と思うかも知れませんが
例えば乗用車の場合は4輪で負担しますから475kg×4本=1,900kgの最大負荷能力です。
数字が大きい程、耐荷重が高くなります。(LI60=250kg〜LI119=1,360kg)
F=速度記号。平坦な舗装路面で出す事のできる最高速度を表す記号です。H=210km/h。
他には、R(160km/h)、S(180km/h)、V(240km/h)、Z(240km/h超)等があります。
では次に、例)2
この表示方法は、4×4と呼ばれる車両用のタイヤに使われています。
C、D、E、Fについては上記と同じ意味です。違うのはAとB。
A=タイヤの外径。表示単位はインチです。30なら30インチ=762mmの外径となります。
B=タイヤ幅。こちらも表示はインチです。9.50インチ=約241mm幅だということです。
そしてバイアス表示の例)3
バイアスの中でもラジアルと同じ表示方法を取っている場合も有りますが、おもにこの表記法です。
A=タイヤ幅。単位はインチで小数点以下2桁まで表記。3.00は3インチ幅。
B=装着するホイールのリム径、タイヤの内径です。こちらもインチ表示。
C=プライレーティング表示。タイヤの最大荷重を示しますが、ロードインデックスと違い
そのタイヤの最高空気圧のときの付加能力を示す為、タイヤサイズによっても変動します。
例えば、6PR、350kPa(圧力の単位)のとき、215/75R15は800kgですが235/85R16だと
1,000kgといった具合。空気圧別の負荷能力値はJIS規格によって規定されています。
同じタイヤで4PRと8PRがあったりするので今と同じかそれ以上のPRを選ぶ必要があります。
スクーター用等でPR表示が無い場合は基本的に2PRです。4PRにすると乗り心地が固く
なってしまいます。また、商用車やバンでPRを低くしてしまうと積載能力が低くなります。
最大積載量にあわせたPRのタイヤが標準となっている為です。
○同じサイズ表示なのに寸法が違う!?
それほど驚く事でもないんですが、同じサイズ表示でもタイヤの種類によって若干寸法は違います。
同じタイヤでも新品時と5mm磨耗時には外径で10mm、外周だと31.4mm違う事になりますから
誤差の範囲では有りますが・・・
例えばスポーツ系タイヤと居住性重視のタイヤの場合、スポーツ系タイヤは角張った感じにして接地面積を稼ごうとしますし、居住性系は乗り味を良くする為比較的丸まったデザインになります。結果、ショルダー部分(パターン面のはしっこ)で測ると結構サイズが変ってしまいます。また、普通のタイヤとスタッドレスタイヤだと、スタッドレスの方が山が高い(溝が深い)構造になるので新品時の外径はスタッドレスの方が大きくなります。サイズの規格はあくまで構造部分に対してであって、製品状態での正確な寸法では無いということです。
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