豪徳寺家の人々

(豪徳寺美雪、父と母、執事) 

 我々が知る綾小路探偵事務所の最初のお客さん、豪徳寺家の方達です。もともと30分足らずのお話1つのためだけに生まれたキャラクターなので、大したディテールはないわけですが、とにかくこの方達の依頼なくして、我らが麗夢の活躍は始まらなかったのですから、そういう意味では非常に重要な方達なのです。では、登場順に紹介しましょう。

執事
 豪徳寺家で表に出てくる唯一の使用人。氏名は不明。年はまあ中年でしょう。やせぎすで背は結構高く、ムックに載っている比較図からすると、麗夢の約1.2倍。麗夢が身長150センチとすれば、180センチ! しかも普段からがに股ですから、ぴしっと背を伸ばせば185センチはあるかも。ただ、執事という仕事を考えるとあまり風体はよろしくありません。がに股な足もそうなら、青く刈り上げた後頭部や河童のように周囲に突き出した手入れの悪そうなとげとげの髪、薄い眉と一重の目、低い鼻の下に蓄えたちょび髭に蝶ネクタイ。麗夢との応対ぶりを見てもあまり肝の据わった方ではない。豪徳寺氏は何がよくてこの執事氏を使っているのか、わずかな登場時間ではちょっと理解に苦しみます。まあ、この当時のアニメに「あれだけ広いお屋敷で使用人が彼一人?」などという疑問はまさに愚問以外の何者でもないので、この辺にしておきましょう。

豪徳寺氏
 ヒロイン美雪嬢の父上。恰幅のよいお大侭。ぎょろりとした目つきに葉巻をくわえたその姿は、ちょっと悪役っぽい感じがします。それなりに羽振りの良い実業家なのでしょう。名前は判りません。麗夢をして、「これはなにか出そうな雰囲気だわ」と言わしめた町はずれの古い洋館に住んでらっしゃいますが、遠距離通勤するような身分でもあるまいし、ひょっとして洋館は別荘で、未知の病魔(つまり夢魔ですね)に侵された娘深雪の療養のため、一時的に移り住んでいるのかもしれません。まあ自宅にせよ別荘にせよ、結構な趣味をお持ちのようです。また、娘が死にかけているのに麗夢には毅然と応対し、一見幼げな麗夢との初対面でも、執事のように表だって驚いたりせず、内心の動揺を抑えて素知らぬ呈で挨拶を交わす、落ち着いた物腰の紳士でもあります。麗夢のことは友人のマツシタコウタロウ氏に紹介を受けて知った、とか。マツシタ氏が悩まされたという「地底魔人(魔神?)」の話を笑い飛ばすことなく麗夢に助けを求める素直さも、あの外見からはちょっと伺えませんね。
 

豪徳寺クミコ
 ヒロイン美雪嬢のご母堂。旦那さんとは対照的な細身の細君。クミコさんという名前は、豪徳寺氏が麗夢に紹介するときに言ってます。こちらは旦那さんのように剛毅にとはいかないようで、最初からかなり不安そうです。深窓の令嬢がそのままお年を召されたような奥さんなのでしょう。

豪徳寺美雪
今回のヒロイン。深窓の令嬢そのもの。豪徳寺氏に大事に育てられ過ぎたのか、内気な性格で友人もなく、毎日寂しく過ごしていたのを夢魔につけ込まれ、危うく死ぬところを麗夢に救われます。ほとんどしゃべらないし、豪奢なベッドでただ眠り続けるお姫様です。

キャラクター紹介

豪徳寺美雪
美雪の父
美雪の母
豪徳寺家の執事