円 光

 α、βとともに第1作から登場する、言わずとしれた重要人物。
 多分20代と思われる若いお坊さん。鍛え抜かれた鋼の肉体と強力な法力を持ち、諸国修行の行脚を重ねつつ、妖怪変化の調伏もやっていたようです。第1話で、旅の途上偶然すれ違った麗夢のまとう妖気に驚き、追いかけた末、ドラゴンに実体化した夢魔王に錫杖を投げつけて麗夢を助けました。その次の死夢羅博士では、やはり旅の途中で死夢羅の妖気に気づき、武蔵野市の榊警部宅を訪れて麗夢と再会、以来ともに夢魔と戦う事になりました。とにかく一つ所にとどまることを知らない人ですが、麗夢の危機だけはどこにいてもすぐに判るらしく、「聖美神女学園〜」では人跡未踏の深山で滝に打たれる最中、CD「南麻布〜」では出羽の修行場で錫杖を鍛えているときにちゃんと麗夢の危機を察知し、助けに来ました。
 眉目秀麗で端整な顔立ち。小説「夢サーカス美少女地獄編」では暴走族に「オカマボーズ」と呼ばれたりしますが、本人はあまり自分の美しさについては無頓着で、およそユーモアとかギャグとは縁のなさそうな美丈夫です。ところがCDドラマでは、壊れたのか、と思わせるほどお茶目というか訳の分からないギャグをとばしまくる3枚目の一面を見せています。ただの朴念仁でないことだけは確かなようです。
 さて、所属する宗派は不明。小説によると、密教に近い、原始的仏教を極めようとしているのだとか。かっこうの見るところ、原始的仏教というよりは修験道に近いと思える節がありますが、それについては「たわごと」の方で(工事中)。ともかく欲望を否定してないし、CD「電脳空域の迷路」の幕間劇「ハンバーガーショップって何?」「大衆食堂って何?」でも、チキンナゲットや肉じゃがなどの生臭ものを平気で食べています。殺人に対してもそれほど抵抗がないらしく、小説「夢サーカス〜」では暴走族や敵の一人をばっさりと殺したりもします。さらに「夢隠首無し武者伝説」で、はっきりと鬼童に「恋敵だ」と明言し、麗夢(れいむ)と結ばれた智盛をうらやましい、と一人ごちるように、恋愛も肯定しています。ただ、同じく「首無し武者〜」で、美衆恭彦の誘惑に唇を許しているように、両刀遣いというか、ちょっとアブノーマルな面もあるようです。これはやはり、修業時代に衆道を経験していたのでしょうか?

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