3.加工方法
基礎編
@ けがき
けがきは、材料に加工をするための線を設計図から部材に、寸法にあわせて正確に写し取る作業である。
ここでは、2×4材のけがきの方法について、説明している。
A のこぎりびき
直線切りに使うベーシックな切断工具が、のこぎりである。
作業の基本は、手前に引くとき力を入れて、押すときは、その力を戻す感じで木材を切っていく。
サイズは、のこ身の長さで表し、両刃のこぎりなら、長さ210mm〜270mmのサイズのものが使いやすい。
B かんながけ
木材を面取りしたり、表面を削って平滑面にするときに使うのがかんなである。
一般的な平かんなは、切削するためのかんな身と刃が深く木材にくい込むのを防止する裏金がついた
二枚刃かんなである。刃幅50mm以下の平かんなが使いやすい。
C 穴あけ
穴あけは、ドリルドライバーや卓上ボール盤などを使って、ダボ穴やねじを隠して仕上げをきれいに
見せるためのダボ埋めをするための穴をあける作業を紹介する。
D 接合
2×4材の組合せに木工用接着剤と木ねじを併用する。しかも、丸棒でダボ埋めをしているので、
丸棒の断面が飾りとしてよいアクセントとなり、美しい仕上がりとなる。
この組み方は、ねじどめだけでかなりの結合強度が期待できる。また、接着剤の併用で緩むきっかけを防いでいる。
接着剤は、一般的な木工用ボンドを使うが、十分な強度を得ることができる。
E やすりがけ
組立てが終わったら、最後の仕上げの工程である。
ていねいなやすりがけを施すことで、作品の完成度がますます向上する。
やすりがけの主な目的は塗装の準備であるが、板などの厚さをほんの少し減らしたり、こぐちを
きれいに仕上げたりするときに、やすりがけをする。
応用編
@ 幅の広い材料をつくる
用途によっては、幅の広い材料が必要となる場合がある。
2×4材のこば面をはぎ合わせるはぎ接合(板はぎ)をして、幅の広い材料をつくる方法を紹介する。
A ダボ穴を正確に位置決めする
ダボ穴は、木ねじを使用せず、ダボと接着剤だけで組立て(ダボ接合)をする際にダボを埋め込むための穴である。
正確な位置にダボを埋め込まないと、ダボとダボが入る穴がずれて、材料がきれいに接合できない。
そのダボ穴の位置を、簡単に正確に開けることのできる道具(ジグ)を紹介する。
B スライド丸のこを活用する
がっちりした支点で支えられた丸のこを上から下に押し下げ、ターンベースに固定した材料を切断できるのが
スライド丸のこである。
スライド丸のこを使うと、高い精度で直線、角度切りを連続して行うことができる。
C ジグソーで曲線カット
直線切りや角度切りだけでなく、曲線切り、丸やハート型などの窓抜き加工を得意としているのが、ジグソーである。
丸のこより安全なので、初心者でも安心して使うことができる。
D オービタルサンダーで磨く
広範囲のやすりがけを、手軽に短時間でこなせる工具がオービタルサンダーである。作品の仕上げだけでなく、
面取り、平面・曲面の研磨、塗装前の仕上げなど、研磨のスペシャリストとして活躍する工具である。